入門編:ウォレットの種類 パート2

公開日時: 2016/01/10 PM3:07 JST

wallet670x300_16

*この記事はマーケットアナリスト、グレン・ランバート氏によるビットコイン入門シリーズです。

 

「ウォレットの種類 パート1」はこちら

 

ペーパー・ウォレット

 

ペーパー・ウォレットとは、公開鍵と秘密鍵が記された紙のウォレットです。詳しく話す前に、まずパブリックキー(公開鍵)とプライベートキー(秘密鍵)二つについて確認しましょう。

 

まず、その公開・秘密鍵をコインロッカーに例える有名な話があります。この、コインロッカーには、ガラスのドアがあり、そのガラスと枠の部分は壊れないようにできています。ロッカーの上部にはお金をいれる挿入口があり、そしてドアの部分はガラスなので中に何が入っているのか全てを見ることができます。このロッカーを開ける方法はただ一つ、そのロッカーにしか通用しない暗証番号を入力することです。例えば、「12345」という暗証番号を入力すると、ロッカー番号301だけが開きます。暗証番号とロッカー番号の組み合わせは数学的に決定されており、暗証番号「12345」を入力するたび、ロッカー301は開き、それ以外のロッカーは開きません。

 

このように、ロッカーは「誰が」開けたのではなく、ロッカー301に対する暗証番号「12345」に適応するので、赤の他人があなたの暗証番号を見つけ出したら、それであなたのロッカーを開けることができるのです。

 

では、なぜこのことが公開・秘密鍵に関連しているのでしょう?ロッカー番号301は公開鍵で、暗証番号「12345」は秘密鍵だからです。誰でも、あなたの公開鍵(ロッカー301)が知っていればビットコインを送ることができますが、そのお金を取り出すには秘密鍵(暗証番号)を知っている必要があります。

このロッカーのたとえでは簡単な暗証番号が使われていますが、実際にはもっと複雑なプロセスが行われており、公開鍵も秘密鍵も、とても長いコードでできています。もしあなたの番号を知らずに暗証番号をハッキングしようと最高のコンピュータを使用したとしてもハッカーはあなたの暗証番号を知るのに何兆年もかかることでしょう。

 

ペーパー・ウォレットに話は戻りますが、ペーパー・ウォレットにはQRコードがあり、それを読み取ることでキー(鍵)をソフトウェア・ウォレットに取り入れ、取引をすることができます。

 

ペーパー・ウォレットの利点は、大切なキー(鍵)がどこにもデジタルで存在しないということです。それにより、ハッキングやハードウェアの故障などの被害を受けません。逆に欠点は、比較的もろいということです。ペーパー・ウォレットは火と水に弱く、紙が劣化してしまうこともあるところでしょう。。

もう一つ注意しなければならないのが、もしその大切な「紙」をなくしてしまった場合、対応するあなたのアドレスに入っているビットコインを受け取ることはできなくなってしまうのです。

 

個人のペーパー・ウォレットを作成するには、bitaddress.orgや bitcoinpaperwallet.comと検索してみてください。実際に使えるテンプレートが用意されています。更に、YouTubeにはペーパー・ウォレット作成の過程が分かるような指導映像も多数あります。ただし、ペーパー・ウォレットの作成はより安全性を高めるためにインターネットに繋がっていない環境で行うことをおすすめします。

 

フィジカル・ビットコイン

 

フィジカル・ビットコインの強みは、簡易性と安全性です。このコインには実際にビットコインが入っている実存のコインです。例えば、フィジカルビットコインの一種であるデナリウムコインの場合、表面には原産国であるフィンランドの地形が描かれており、その他中に入っているビットコインの価値を表す数字や発行年月日などがあります。

 

反対側の面には、シールが貼り付けられており、シールの裏にQRコードが付いています。コインに内蔵されているビットコインを受け取るにはこのシールを剥がしてQRコードをスマートフォンに読み込み、秘密鍵を自分のビットコイン・ウォレットに入れます。

 

また、最初から中に何も入っていな空のコインもあり、この場合コインの公開鍵に自分のビットコインを送信することができます。その際、いくら分をそのコインに取り込んだのかを記録しておきましょう。1000円分取り込んだと思って誰かにプレゼントしたコインに、実は100万円分入れてしまっていた、なんてことになるかもしれません。

 

メタル・ウォレット

 

メタル・ウォレットとは、非常に丈夫なステンレス製のウォレットです。このウォレットは、第三者を介さず秘密鍵やパスワードといった極秘情報を入れることができ、壊れる心配もありません。

 

例えば、クラウドファンディングで話題になったCryptosteelというメタル・ウォレットは、最大96文字までの極秘情報を保管することができ、データの保護に特化したツールを使う必要なく安全性を確保することができます。1200℃まで火に耐えられ、酸に反応しないことから腐食することもないので、このメタル・ウォレットはとても頼りがいのあるウォレットだと言えるでしょう。

 

メタル・ウォレットは完全にオフラインでQRコードもないので、第三者が持ち主の個人情報を入手することも絶対にありません。

 

 

著者について

グレン・ランバート(Glenn Lambert)

ニュージーランド出身。2002年に来日し、英国を拠点とする金融メディアADVFN日本支社のマネージャーを務める。 現在はマーケットアナリストとして各種メディアなどで活躍中。特にニュージーランドやオーストラリアといったオセアニア市場に精通している。ビットコインにも造詣が深い。

 

※この記事の内容は2015年11月30日時点の情報です。

 

この記事のキーワード