イーサリアムID認証ベンチャー企業に対して不動産業界からの投資が舞い込む

公開日時: 2016/06/17 AM6:30 JST

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ID認証システムのためのAIの開発とイーサリアムブロックチェーンを手掛けるベンチャー企業が、National Association of Realtors (NAR)の投資部門であるREachの不動産インキュベーターに参加することとなった。

 

2015年に設立されたTrust Stamp社は最近その頭角を現しはじめ、40万ドルの資金がFICOのような信用リスク評価システムに投資されており、その一部はREachインキュベーターからの出資だ。

 

同社の製品に関するインタビューでTrust Stamp社の創業者であるGareth Genner氏とAndrew Gowasack氏は、自社のアプリケーションが不動産から出会い系サービスにまで適応する事のできる独自の認証システムを有していると述べており、Genner氏は、「我々は顧客一人ひとりのイーサリアムコントラクトを作り、それが個人認証に使えるようにする。ユーザーは自身の情報、写真データ、氏名等の様々なデータを登録する事ができる。」と答えている。

 

REachの管理職を務めるMark Birschbach氏によると、元々保守的な不動産業界におけるブロックチェーンテクノロジーの可能性についてインキュベーター達は前向きに捉えており、同氏は「我々は既存のメンバーにとって代わるのではなく、それをサポートし得るテクノロジーを探している。そして今、目の前に業界で活躍できるツールが新たに登場した事によってより多くの技術を学ぶ必要がある。」と語っている。

 

また、Trust Stamp社はこの他にも様々な認証システムに関連するブロックチェーンエコシステムやプロジェクトにも参与している。その一つとして今年の5月にニューヨークの国連本部で開催されたID2020サミットにも参加している。

 

安全第一

 

製品の需要についてBirschbach氏は昨年起きた事件について語った。NARに参加している不動産メンバーの一人が誘拐殺人事件に巻き込まれたのだ。これによりREachの中でテクノロジーがどのように安全を守ることに使えるか考え始めた。

 

「昨年、我々のプログラムの中に不動産関係者が何かしらのトラブルに巻き込まれた際に素早く110番出来る仕組みを作ったが、Trust Stampもその取り組みの延長にあり、安全に対する気持ちは皆の中に根強くある。」とBirschbach氏は語った。

 

また、このテクノロジーについてBirschbach氏は、不動産業界は新しい技術の波に乗る一番手であることは少ないが、ブロックチェーンが可能にするデータベース管理やデジタル取引には非常に興味があると述べている。

 

ソリューションをつくっていく

 

Trust Stamp社の創設者たちによると現在試験的に動いている同製品の仕組みでは、センシティブな個人情報などはオフ・ブロックチェーンで保管してあるが、イーサリアムのスマートコントラクトにはアクセスすることが可能だ。

 

ユーザーがアカウントを作成したとするならば、まずは基本的な情報(写真を含む)をソーシャルメディアアプリなどと繋ぐ事で(これによりパブリックデータベースでの認証を行い)信用スコアの共有を行う。

 

Genner氏は「まずは、正式かつ基本的な個人情報を登録した上で、その他どのような情報を公開するか選択することができるようにしたい」とシステムについて説明している。

 

不動産における今後の可能性として100万ドルの豪邸を購入したいと希望する顧客がが実際に購入できるかどうかを容易に確認できるようになる。

 

「今現在、不動産購入時の身元確認には運転免許証の提示が行われているが、極端な話、犯罪者であっても当然免許証くらいは持っているものだ。」とGenner氏は述べ、同社のサービスが今後不動産の枠組みを越えてより安全に互いの情報を知り得る仕組みとなるだろうと語った。

参照サイト

メディア名:CoinDesk

URL:http://www.coindesk.com/realtor-incubator-ethereum-startup/