MIT Media Lab、ブロックチェーンで学歴や履修の証明のプロジェクトに取り組む

公開日時: 2016/06/19 PM3:34 JST

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ブロックチェーンは金融以外でも様々な分野での活用が期待されている。学歴の証明もそのひとつだ。

 

MIT Media Labのラーニング・イニシアティブと Learning Machine社は、ブロックチェーン技術を利用して成績証明を作成・共有・認証するオープンソースプロジェクトの最初のバージョンをリリースした。

 

MIT Media Labの取り組むラーニング・イニシアティブは、新しいテクノロジーを用いて様々なラーニング関連のプロジェクトを統合しており、Media Labのプラットフォームはそれらを活性化するためのものだ。また、Learning Machine社は採用や入試、評価システムなどのエンタープライズソフトウェアを大学向けに提供している。

 

Learning Machine社の共同創設者で現在CEOを務めるChris Jagers氏は、「現在の正式な記録の共有システムの処理は非常に複雑かつ遅く、コストも高く様々な面で課題が残る。生まれたときからインターネットがある環境で育った世代が大学に通う年齢になり、大学側も資料の提出などをIT化せざる得ないのが現状だ。その上で、正式な学歴情報を信頼できる方法で認証する事ができるシステムが求められるのは自然の流れだと思う。」と同氏は語った。

 

このブロックチェーンに登録された学歴情報や取得単位を学校やその職員らは共有可能なフォーマットで確認する事ができ、学生もまた更なる進学や就職時にこのデータを活用する事ができる。このオープンソーステクノロジーはLearning Machine社とMIT Media Labによってパブリックブロックチェーン上から登録者が確認する事のできる暗号化されたドキュメントを発行する。そしてこのオープンソース版のライセンスはMITが保有すると共に商業版はLearning Machine社から既に提供されている。

 

Learning Machine社のCOOを務めるDan Hughes氏は「現在、学業における履修証明は古臭い情報システムか、壁に飾った額縁の中の紙きれの上か、あるいは押入れの中の箱に埋もれている訳だが、このシステムを活用する事で実際にどれほどの学業の取り組みを行ってきたかを当人がいつでも直接確認する事が可能となる。現在求められているような機関による認定や証明は学習者のプライバシーと自己表現を同時に担保し得る物となっていくだろう。」と語った。

 

また昨年の10月にはMIT Media Labのラーニング・イノベーションのディレクターを務める J.Philipp Schmidt氏による「証明書、評価、そしてブロックチェーン」と題した投稿の中でその可能性について語っており「我々は電子的な証明書と評価の為のプラットフォームを構築する事が必要であり、ブロックチェーンと強力な暗号化技術を用いる事で学業や課外活動、表彰の記録が可能となる。そして、我々自身が就職の際に企業に対して提出する情報を安心かつ安全に渡す事ができる様になる。」

 

これらの開発には入念な企画と、確認作業が行われており、現在開発はバージョン1の発表へと移行し、オープンソース化する事でより多くの研究者や試験的なプロジェクトと結びつくことが可能となる。そしてバージョン2が近日発表される事となるだろう。

 

また一つ特筆すべきこととして、MIT Media Labがビットコインのハブとして機能しており、ビットコインの技術的な発展やパブリックブロックチェーンを用いたデジタル認証の開発などに強いリーダーシップを発揮している事があげられる。

 

MIT Media Labには「今現在、ビットコインのブロックチェーンが世界で最も利用されており、最も信頼性の高いブロックチェーンとなっている。それに加えて、利益を求める採掘者と投資家によってビットコインの成長は暫くは留まる事を知らないだろう。」とある。