中国展開への大きな賭け:Circle社が6000万ドルを中国で調達

公開日時: 2016/07/05 PM2:32 JST

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ビットコイン決済サービスのCircle社が中国で大きな賭けに出た。6000万ドルの資金を北京ベースの投資会社IDG Capital社を中心とする既存の投資家から合わせて調達した事を発表したのだ。また、別途資金調達を行っていた中国での子会社Circle China社の設立も同時に発表された。

 

この資金調達には様々なグローバルベンチャーキャピタルや機関投資家、プライベート・エクイティ・ファンドなどが参加しており、中国の検索エンジン大手であるBaidu(百度)社、 China International Capital Corporation ALPHA社、China Everbright Limited社、Wanxiang社、CreditEase社などが名を連ねる中、個人投資家としてIBM社の元CEOであるSam Palmisano氏、Silver Lake社の共同創立者であるGlenn Hutchins氏なども参加している。

 

この資金調達と中国の大手企業であるBaidu社の協力を得る事で、Circle社の中国市場の足掛かりも整ってきた。「Circle社はブロックチェーンテクノロジーにおいて最も輝いているベンチャー企業だ。」とBaidu社で経営企画責任者を務めるPeter Fang氏は語る。また「影響力を持つ我々の投資家の協力により、素晴らしいビジョンを世界的に実現する事ができるパートナーシップをBaidu社とCircle社は結ぶことなった。」と同氏は語った。

 

またCircle社の共同創設者であるSean Neville氏とJeremy Allaire氏によると、同社は近々世界中どこでも瞬時に決済を行う事のできるグローバル・ペイメント・ネットワークをアメリカ、ヨーロッパ、中国を対象に開始する予定だ。「我々は二つのマイルストーンを発表する事となった。一つは中国経済界において多大なる影響力を持つ投資家たちからの6000万ドルもの戦略的ファイナンシングであり、もう一つはオープンかつグローバルなブロックチェーンを用いたソーシャル・ペイメント・サービスを中国市場に展開する為の基盤となるCircle China社の設立だ。」今後、世界中の通貨を繋げる事で更なる成長をしていくであろうとNeville氏とAllaire氏は語った。

 

Circle China社は中国の有力な投資家たちとCircle社のグローバル投資家たち双方からの支援の下、中国における様々な法規制に対応すべく6ヶ月前に設立された。「Alipay社やWeChat社の様な企業が活躍する中国の国内市場のみに参入すると考えると自殺行為に等しい。しかし、我々の強みは中国のカスタマーをユーロ、そしてドルへと繋げる事が出来る点だ。」とAllaire氏はロイターのインタビューに答えている。

 

また、今回の調達に関わったIDG Capital社の発言からも中国の投資家たちの多くがAlipay社やWeChat社に続くような成功をCircle社が収める事になると感じている事がうかがえる。今年の4月にCircle社が金融ライセンスをイギリスの金融庁から認可され、同社のサービスであるインスタント決済をイギリス国内で開始する事になったと報じたが、同社はこの成功に続き、各国での法的対応が整い次第、スペインをはじめとするヨーロッパへの展開を開始する予定だ。

 

「ヨーロッパでのプラットフォーム作りは中国での展開にも大きくつながっていく事となる。」とNeville氏とAllaire氏は語ると共に、同社の過去12か月間の取引高は年間300%成長しており現在10億ドルを超えるトランザクション履歴に達したと語った。

 

Forbes誌の報道によるとCircle社は現在、ビットコインのブロックチェーンのみを決済システムに用いており、オルタナティブやプライベートなブロックチェーンを使っていない事が報じられていた。この事に関しては、昨年の11月にAllaire氏が発表したブロックチェーン VS ビットコインの分析の中でもビットコインブロックチェーンの優位性について述べられているが、しかしながらAllaire氏はしっかりとしたソフトウェアサポートや展開力のある取引所や顧客がいる市場に対して、Circle社はビットコイン以外の様々なブロックチェーンへの対応をおこなっていく事ができるとForbes誌のインタビューで語っている。

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