ビットコインの2度目の半減期はどのように来てどのように去ったか

公開日時: 2016/07/26 AM6:30 JST

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日本時間で7月10日、ビットコイン(Bitcoin)をマイニングした際の報酬の2度目の半減が行われ、25ビットコインから12.5ビットコインになった。このイベントは半減期(HalvingまたはHalvening)と呼ばれ、ビットコインの歴史の中でキーとなる動きである。およそ4年に1度の頻度で実行され2100万ビットコイン以上が出回らないようにするということが明言されている。2度目の半減から数週間が経ったが、その余波ともいうべき影響について見て行く。

 

価格

 

ビットコインの価格は需要と供給に応じて動くということから、供給のカットが価格上昇を招くだろうという見解がある。一方では、今回の半減が事前に予想されていたことから、市場は既に今回の供給のカットを予想し、価格決定に盛り込まれていただろうという見解もある。また、価格が上昇した後に一種のバブル状態になり、その次には価格の暴落が起こるという予想もある。

 

現在、半減期から2週間が経っているが価格はそれほど広がりを持った動きをしなかった。半減期時点での650ドルに対し、現在は650ドル前後にとどまっており、非日常的な上昇値は示していない。また、半減期による価格の上昇は計算通り起こったということも言うことができる。ビットコインの為替は半減期前の3ヶ月で430ドルから50%下落しており、1年前の300ドルから比べて倍増している。また、半減によってビットコイン価格の変動性が上昇したという観測もある。

 

ハッシュレート

 

半減の後にはハッシュレートが下落することが予測されていた。実際に、ハッシュレートは激しく下落した。最新の予想では、総計のハッシュレートが1%かそれ以下の減少となるとされている。ビットコイン採掘は運に大きく左右される要素のある勝負なので、この小さな減少はビットコインにおける運を分散させてしまう可能性がある。従って半減の影響額は間接的なものも含めると1%以上になる。

 

マイニングプールごとの違いがわずかに変化してはいるものの、予測値内での動きに留まっている。(今回のケースだと、BWマイニングとスラッシュプールにより多くのブロックが発見され、BitFuryではより少ないブロックが発見された。)また、One ASIC プロデューサーとマイニングプールのKnCマイナーは5月に半減の予想にしたがって破綻の申告をした。

 

安定性

 

最も懸念されているのはビットコインネットワーク自体の安定性である。トップレベルのビットコイナー達は、収入が突然減ることで多くのビットコインマイナーがハードウェアを閉じてしまうのではないかということを心配している。ハッシュレートの下落によりブロック採掘がスピードダウンすると、ネットワークが混雑する。最悪のシナリオではユーザビリティ低下の悪循環や、為替の下落、さらにはより多くのマイナーの閉鎖を招くことになるという。

 

もうひとつの懸念は、51%アタックを受けるリスクが高まることである。採掘報酬の減額により、中心的なマイニングランドスケープまでもが打ち落とされてしまう。 マイナーブロッキングや、取引の逆転が起こる可能性もある。

 

もちろん、ハッシュレート(または価格)がそれほど下落しなかったので、下落悪循環のシナリオは実現しなかった。ビットコインネットワークはこれまで通り、何もなかったかのように運営されている。また、中国に集約されたメジャーマイニングプールによりコントロールされたハッシュパワーのシェアが半減以降に数パーセント上昇しており、半減の影響はやはり無視できないということが言える。さらに、51パーセントアタックのリスクが高まると考えるべき根拠がある。ネットワーク上で上位3者のマイニングプールが既に過半数のハッシュパワーを所有しているのだ。