イベントレポート:Rakuten Fintech Conference 2016

公開日時: 2016/09/28 PM1:30 JST

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9月28日、フィンテックイベント「Rakuten Fintech Conference 2016」が行われた。最初のセッション「Fintechが切り開く未来」ではコロンビア大学教授の伊藤隆敏氏がマクロ経済の観点からFintechが日本経済にどのような影響を与えるかについてキーノートスピーチを行った。

 

伊藤氏は人口が減少する日本において、テクノロジーをうまく活用し一人当たりの生産性を上げることが必要だと話す。そして、そのためにテクノロジーをうまく活用してカバーすることが様々な分野で行われているが、それと同じことを金融分野で起こしていくのがFintechになると述べた。

 

伊藤氏はこれからのFintechの発展において以下のような意識改革が必要となると話した。

 

 

金融機関の意識改革

Fintech革命によってこれまで人によって行われていたことがテクノロジーに代わることを受け入れる必要があると述べ、またこれまで企業のIT投資がイノベーションの為に使われていないケースが多い点も指摘した。

 

政府による改革

電子マネーの普及に伴い1円玉や5円玉のような少額貨幣の廃止を後押しすることが生産性の向上につながると話し、オーストラリアやニュージーランド、イギリスを例に挙げこのようなことが既に起きている国や地域もあると述べた。

 

利用者の意識改革

Fintechによって金融サービス利用者ひとりひとりの信用・評価が計測、記録できるようになるため、利用者がリスクの細分化に対応していく必要あると話す。また、キャッシュレス化への覚悟も必要だと述べ、先述した少額貨幣が必要無くなる流れと同時に、同じものを買う時でも電子マネーより現金で払う方が数円高くなってしまうことを受け入れなければならなくなると話した。

 

伊藤氏は講演の中で繰り返し生産性の向上について言及し、人口が減ることによる短所―労働力の減少や国内市場の縮小―が顕在化する中でFintechが救世主となる可能性があると述べた。

 

 

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