春までに知っておきたいビットコインの法律入門

公開日時: 2016/11/29 PM1:22 JST

670×300_media_legal

今、日本国内でビットコインを利用しても本当に大丈夫なの?なにか起こった時は安心なの?ビットコインの法的な扱いはどうなっているの?そんな疑問や不安を持つ方のために、ビットコインの日本での法律上の位置づけや扱いについてまとめたい。

 

日本では、2017年春からビットコイン関連の法律が施行される

 

結論からいうと、2017年春から、日本国内でビットコインを利用したり取引したりする際ユーザーにとって安全度は高くなることが期待できる。

 

日本では2017年春からビットコインの法的な位置づけが定められた法律が施行(詳細は「情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律案」参照)される。この法に従ってビットコインは「支払い手段のひとつ」としての価値を認められることになり、またこれまで明確に定められていなかったビットコインの利用者保護などの体制がきちんと取られることになる。

 

法施行で、仮想通貨を利用・取引する時の安心度は上がる

 

まず、2017年から施行される法律ではビットコインを「支払い手段として利用できる財産的価値のあるもの」と定義している。これまでビットコインには法上の定義がなく、「もの」として扱われている状態だったが、「支払い手段」と認められることになる。支払い手段として正式に法律で扱われれば、入手時の税金(詳しくは記事後半で)について配慮されたり、ビットコイン決済ができる場所が増えるなど、より支払い手段としてのビットコインの存在感が高まることが期待される。

 

また、法施行後は仮想通貨の取引所に対する規制が明確となる。取引所を運営する業者は内閣府に登録を行うこと、会計監査、また破綻した際の利用者の財産の返還などが義務付けられることになる。取引所利用者の預ける資金と取引所の運営資金との分別管理も義務付けられる。法令に違反するような運営が行なわれた場合、業務停止などの処分が課される。

 

仮想通貨の利用者や投資家にとっては、これまでは取引所が破綻した時などの損失については取引所の善意任せで法規制がなかったのだが、こうしたリスクが今回の法規制によって軽減されると期待できる。

 

ビットコインの法的な扱いは各国でまちまちで、まだ法的に明確な位置付けがない国や、もしくはEUなどのようにリアルタイムで法整備を進めようと動いている段階の国が多い中、今回の日本の法改正は世界的に見ても早い対応だったといえる。

 

ビットコイン購入の消費税は、非課税の方向へ

 

2016年11月時点では、ビットコインを取引所で購入する際には8%の消費税が発生している。これはプリペイドカードなどその他の支払い手段には発生しない消費税だ。だが、この消費税も来春からなくなることが期待される。

 

EUではビットコインを「支払手段」として扱うために、ビットコインを入手する際には消費税の対象外とする決定が下っている。

 

ビットコインを2017年春から「支払い手段」と扱う法が施行されることを受けて、財務省と金融庁ではこの購入時の消費税を非課税とする方向で調整が進んでいる

 

ユーザーにとってはビットコインがより入手しやすくなるというメリットが生まれる。

 

安心度と利便性の向上に期待 ただし、個人のリスク管理はしっかりと

 

2017年からはビットコインの法的な扱いが明確になり、利用者保護の観点からビットコインの取引所に対する規制がなされるようになる。支払い手段として扱われるため、ビットコインの購入にも消費税はかからなくなることも期待できる。それまでよりも、ビットコインの購入や利用、取引の便利度や安心度は高まると予想される。

 

ただし、FXなどと同様に、ビットコインの取引で出た利益には所得税が発生することは変わらない。また、引き続き個人でビットコインを保管する時のリスク管理については十分に意識しておきたい。自分のウォレットや取引所などのパスワード、リカバリーフレーズなどは忘れないように保管する、ハッキングなどに遭わないようにすぐに使う分以外はきちんとハードウェア・ウォレットなどインターネットに接続されていないオフラインの状態で管理する、といったきちんとした管理方法を習慣化しておく必要があるだろう。

 

 

関連記事

森・濱田松本法律事務所 堀弁護士に聞く「仮想通貨法成立」

「斎藤弁護士に聞く、改正法案と仮想通貨」

ビットコイン、購入時の消費税非課税へ 財務省と金融庁調整