イベントレポート:Fintech Japan 2016

公開日時: 2016/12/01 PM2:00 JST

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12月1日~2日にかけて渋谷でFin Tech協会が主催するイベント、Fintech Japan 2016が開催されている。1日目の今日はメインステージとブレークアウトステージの2つのトラックでスタートアップやフィンテックに投資する企業による合計18 のセッションが行われる。

 

ウェルカムスピーチでは金融庁の松尾元信氏が登壇し、金融庁はフィンテックのイノベーションを通じて国民がより手軽に質の高いサービスを得られるようになることは歓迎すべきだと考えており、利用者保護や不正防止、システムの安定性などに留意しながら金融経済の発展に繋がるよう、必要な環境整備を行っていきたいと話した。

 

金融庁は昨年末にフィンテックサポートデスクを設置し、金融イノベーションの推進に取り組んでいる。このサポートデスクでは新しいフィンテックサービスを開発する際に電話で既存の法律との兼ね合いなどについて相談することができ、内容によるが平均4日程度で回答が得られる。

 

今後のフィンテックの流れは?

 

午前中に行われたキーノートセッションの一つ「Fintech in Japan: Not just buzz anymore?」ではマネックスグループの高岡美緒氏がフィンテックの現状と今後の展望についてキーノートスピーチを行った。

 

高岡氏は「dream it, believe it, achieve it」というフレーズを引用し、昨年は金融業界のイノベーションに対して語られた「dream it」の年、今年は「believe it」、イノベーションの構想に対する取り組みが実施されエコシステムが成長し、イノベーションを起こすための土台が作られたと語っている。

 

2016年のフィンテック業界は、スタートアップが増加しフィンテックのエコシステムが成長、今後の課題も明確になり解決に向けた動きも始まっている。スタートアップの数も108から150へと2015年末から40%増加している。さらに、アイデアをテストする段階から、クライアントや利用者のニーズに応えてビジネスを成長させる段階にシフトしたとも述べた。

 

フィンテックへの資金フローについては、海外のベンチャーキャピタルや金融以外からの戦略的な投資を受けて、日本のフィンテックへの投資広がったこと、シリーズB、Cタイプの投資が多く見られたことの2つがポイントになっていると話し、日本は世界のフィンテックの投資と比較すると日本は1%しか占めていないものの、成長健全な成長が見られると、国内のフィンテック業界の状況についてポジティブに語っている。

 

 

来年はフィンテックビジネスの実現可能性が見極められる年になると述べ、マネックスの場合はスタートアップのユーザー獲得、データの革新的な利用、コスト、セグメントに特化したソリューション、賢い既存インフラの活用、その他法規制やリスクマネージメント等の要素に注目していると語った。

 

政府機関によるフィンテックの後押しなどもあり、去年に比べると大きな進展が見られたが、今後まだやらなければならないことがたくさんある。日本のフィンテックはまだ世界のフィンテックの流れに「追いついている」という状況だと述べた上で、最後に「金融サービスのミッションはテクノロジーでもお金を動かすことでもなく、顧客の金融ニーズに応えることを通じて私たちの生活の中にある様々な問題の解決に彼らが集中できるようにすることだ。」と語った。

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