ECB、日銀と共同で分散型台帳の研究に取り組む

公開日時: 2016/12/07 PM3:54 JST

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12月6日~8日にかけてドイツのフランクフルトで行われている銀行の年次会合「Handelsblatt Annual Conference Banken-Technologie in Frankfut」にてECBの理事メンバーであるYves Mersch氏がブロックチェーンついて語った。

 

ECBと日銀が共同研究へ

この会合では1日目、2日目に金融カンファレンスが行われ3日目はワークショップが予定されている。特に7日の午前はブロックチェーンレボリューションのドン・タプスコット氏のキーノートに始まり、ブロックチェーン関連についてUBSやRippleからのスピーチがスケジュールされている。

 

1日目のカンファレンスでMersch氏は分散型台帳(DLT)が現在脚光を浴びていることに言及し、中央銀行がこのテクノロジーを利用するべきかどうか、中央銀行がデジタル通貨を発行するニーズがあるかという疑問を受けて、ECBの分散型台帳技術に対する見解、この技術を採択するまでの考え得るシナリオ、この分野における他の中央銀行との取り組みをテーマにスピーチが行われた。

 

その中で、「日本銀行と市場インフラの為の分散型台帳利用の可能性を研究する共同プロジェクトを開始することに合意した。このプロジェクトは来年に結果をまとめて発表される予定だ。これは新しいテクノロジーがもたらす現在のグローバル金融エコシステムへの影響を明確にし、そして中央銀行が適切に備えておくのを手助けするものだ。」と日銀との共同研究について述べられている。

 

分散型台帳技術の調査を進める中央銀行

 

金融機関によるフィンテックの取り組みが積極的に進められる中で、中央銀行はまだブロックチェーン採用の段階ではないと考えつつも、研究は進めている状況だ。

 

中央銀行が分散型台帳を使った市場インフラを構築することについては「高い安全性と効率性が求められることを考慮すると今の段階の分散型台帳技術はまだ大規模な普及には早く、中央銀行の市場インフラに使うには十分に成熟していない」と述べつつ、もしも技術の力が証明され人々の間で利用される時が来れば、この革新的なソリューションに対してオープンな姿勢であることにも言及し、調査を継続すると語っている。

 

日本銀行の黒田総裁も、先日パリのユーロプラス主催フィナンシャル・フォーラムにおける挨拶の中で、分散型台帳技術について技術への理解に努めてはいるが、まだ日銀が運営する決済システムへの応用という趣旨ではないという内容の発言をした。

 

この他にも、スウェーデン中央銀行は流通する紙幣と貨幣の減少を受けて、デジタル通貨の発行を検討していると示唆しており、香港の事実上の中央銀行がブロックチェーンの可能性について発言するなど、各国で取り組みが行われている。

参照サイト

メディア名:欧州中央銀行

URL:https://www.ecb.europa.eu/press/key/date/2016/html/sp161206.en.html