ビットコイン入門

第4回:新しいビットコインはどうやって発行されるのか

■ビットコイン取引の報酬としてビットコインが与えられる

 

1万円札を発行するのは日本銀行だし、飛行機のマイルを管理するのは航空会社だ。では、中央銀行も管理者もいないビットコインはどこから生まれるのだろうか?

ビットコインネットワークに参加している人々の「採掘」(マイニング)作業によって、だ。前回紹介したように、ビットコインの送金は、利用者が不正の有無を確認した上でブロックチェーンに記録されていく。この確認・記録する作業が採掘であり、それに対する報酬として一定額のビットコインが支払われる。(2016年7月~現在は12.5BTC)

ただ報酬が支払われるのは、いち早くブロックチェーンに記録した人だけだ。マイニングの作業はよく計算ゲームに例えられる。ある計算問題があり、いち早く正解にたどりついた人に賞金としてビットコインが与えられる、といったイメージだ。

■経済的欲求がビットコインネットワークを支える

この計算ゲーム、高性能なコンピュータがあれば有利だし、単純な計算作業に特化した専用の採掘機(ASIC、エイシック)や、大勢の計算能力をとりまとめて採掘する「クラウドマイニング」も登場するなど、ビットコイン価値の高まりと歩調を合わせて、採掘熱も高まってきている。

ゲーム参加者の能力が向上して、それだけ採掘が困難になっているということでもあり、現在では普通の人が「ちょっとマイニングしてみようかな」と自分のパソコンで手軽に掘れる時代も初期の頃にはあったが、今ではそうはいかない。

ビットコインネットワークは決して「ビットコインで社会をよくしたい!」なんて善意だけが支えているわけではなく、「もっと儲けたい!」という経済的欲求の上に成立している。採掘の報酬としてビットコイン支払われるからこそ、利用者はマイニングしようとするし、マイニングによってビットコインネットワークが支えられていることになる。

■マイニング報酬は4年おきに半減する

マイニング報酬は徐々に逓減する仕組みになっている。2009年の登場時、マイニング報酬は50BTCだったが、2013年に25BTCになり、2016年7月には12.5BTCになった。この報酬が半分になる時の事を半減期という。ビットコインの発行量には上限が定められており、2100万枚だ。

マイニングによって新たなビットコインが生まれ流通するビットコインの枚数は増えていくが、発行ペースは逓減していくように設計されているわけだ。より早く採掘を始めた人はより多くのビットコインを得られるから、これもまたビットコインネットワークへの参加を促す要因となっている。

もし2100万枚目のビットコインが発行されたら報酬がなくなり、誰もマイニングを行なわずビットコインネットワークが成立しなくなってしまうのでは? そんな疑問を持つかもしれないが、心配は不要だ。ビットコインの送金には非常に薄い手数料が課せられている。2100万枚目のビットコインが発行されて以降は、この手数料が報酬として与えられ、ビットコインネットワークは存続していくと考えられる。

>>第5回:ビットコインの価格はどのように決まるのか。