ビットコイン入門

第5回:ビットコインの価格はどのように決まるのか

■ビットコインはバブルを繰り返している

ビットコインの価格は2015年1月の安値1万9000円から、10月には4万円を超える価格となった。同年1月と比較すると100%以上の急騰だ。では、そもそもビットコインの価格はどうやって決まるのだろうか?

ビットコインだからといって特別なことはない。通常の商品やサービスと同じく需要と供給、つまり買いたい人と売りたい人の力関係で価格は決まる。米ドルの価値が為替市場での受給で決まるようにビットコインにも市場があり、買いたい人が多ければ価格は上昇するし、売りたい人が多ければ価格は下落する。

(出所:BTC BOX)

■ビットコインの需給を示す「板」

「今、買いたい/売りたい人がどのくらいいるのか」は、ビットコインの市場となる取引所の「板」を見ることでわかる。板とは、価格ごとにどのくらいの注文が入っているかを示す表だ。株式投資の経験がある人なら馴染みがあるだろう。

この画面は大手ビットコイン取引所「BTC BOX」の、ある瞬間の板だ。真ん中の線から左側が買いたい人の注文を示している。「買注文価格」の「40000」の横に「26.817」とあるのは、1ビットコイン=4万円で26.817ビットコインの買い注文が入っていることを示す。このとき4万円で売りたい人がいれば、売買が成立することになる。売りたい人の注文は真ん中の線から右側の「売注文価格」と「数量」で確認する。

(出所:BTC BOX)

■取引所や販売所によって価格に微妙な差も

ビットコインの価格はこうした取引の中で決まってゆくが、細かく見ていくと取引所によって数円から数百円程度の違いがある。ある取引所では買いたい人が多かったり、また別の取引所では売りたい人が多かったりと取引所によって需給の状況が微妙に異なるからだが、こうした価格差は「アービトラージ」と呼ばれる価格差を利用して利ザヤを稼ぐ取引によって解消されていく。

また、空港の両替所や外貨預金では自社の利ザヤや手数料が上乗せされているように、ビットコインの販売所でも手数料などが上乗せされ取引所の価格よりも少し不利なレートとなっていることがある。

■ビットコインの値動き、どう読むか

さらに考えを進めると「ビットコインの需給はなぜ変わるのか?」という疑問も生まれる。その回答方法は人によりさまざまだ。投機目的でビットコインを取引する人の例を取っても、板を見て需給を読んだり、チャートをもとにテクニカル分析で値動きを予測したり、ニュースから世相を読み取ることで需給の変化を考えたりとさまざまなバラエティと方法論がある。あるいは需給の変化など考えずに、取引所間の価格差を狙ったアービトラージに特化する人もいる。

何をもとにしてビットコイン価格の値動きを予想し、どう取引していくのか――方法論はさまざまだが、冒頭に紹介したようにビットコインの値動きは非常に大きく、投機目的でトレードの対象とするには非常に魅力的であることは間違いない。

>>第6回:アルトコインってなに?

著者について 高城泰:投資ライター。個人投資家への取材をライフワークとし、FX(外国為替証拠金取引)や株式投資などの分野で書籍の構成などを数多く行なう。近年では投資先のひとつとしてビットコインに着目。ビットコイントレーダーへの取材を進めている。著書にビットコインなど暗号通貨について解説した『ヤバイお金』(扶桑社)がある。

※この記事は2015年11月に公開されたものです。